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母子手帳
日本では馴染み深い「母子手帳」。妊娠中から子供が6歳くらいまでの母子の健康管理に関することが網羅されますが、この母子手帳というものが一体いつからあるかご存知ですか? 母子手帳の前身となる「妊産婦手帳」が生まれたのは太平洋戦争真っ只中の1942年。未来の労働力や兵力増強のため出産が推奨されたことが大きな理由ですが、当時はこの手帳があれば物資や食料を特別に配給してもらえるなどの特典もあり、多くの妊婦さんが手帳を受け取ったそうです。その後、児童福祉法などの法整備も進み、生まれた子供の予防接種や病歴なども一括管理する内容に変わり、現在の形になっています。母子手帳は日本で生まれた日本独自のシステムでした。そして現在の乳幼児死亡率の世界トップクラスの低さには、この母子手帳や予防接種が寄与したといわれています。こうした効果を期待して、1990年代にはじめて母子手帳がインドネシアに導入され、現在では乳幼児死亡率の高いアジア・アフリカ・中東諸国を中心に世界約30か国で導入されるようになりました。