鼻血が出やすい？

最近なぜか鼻血が出やすいな・・・ということはありますか？　鼻血は鼻の粘膜を傷つければ誰でも出るものですが、それでも統計的には１０代以下と６０代以上に多い傾向があります。確かに、子供の頃たびたび鼻血を出していても大人になるにつれ頻度が減るケースが多いですよね。
全ての鼻血のうち約８割は単純性鼻出血で、いわゆる鼻の粘膜を刺激したり傷つけることで出る鼻血。鼻を強く噛んだり、鼻の中をいじることで出血します。子供の鼻血の殆どはこれか鼻炎が原因ですので、よほど頻度が高くない限りそれほど心配する必要はありませんし、季節も関係ありません。一方、大人の鼻血にはわりと季節性があり、乾燥する冬場と気温の変化の大きい頃（特に３～４月）が要注意。鼻粘膜が乾燥や気温の変化で弱っていると僅かな刺激で出血しやすくなるんですね。しかしこれも基本的には単純性鼻出血ですから、正しい処置を行えば問題ありません。
ちなみに正しい鼻血の止め方は、座って小鼻をなるべく上の部分からギュッとつまむのが正解。１０分程度この状態で押さえていれば通常の鼻血なら止まるはずです。逆に、この止血法をやっても全然止まらない場合は注意が必要でしょう。例えば、３０分以上まったく止まらない、血だらけになる程大量に出血するといった場合はすぐに耳鼻科か救急外来に行ってください。これらは動脈性出血である場合が多く、高血圧や動脈硬化で血管がもろくなっている方に起こりやすいです。さらに「血液をサラサラにする薬」を飲んでいると、より止血しづらくなることを覚えておきましょう。たかが鼻血・・ではありますが、正しい処置と見極め方を知っておくことはとても大切です。