レストレスレッグス症候群

夜にかけて原因不明で足に不快感が起こる・・・こんな経験はありませんか。
具体的には、足が何となくムズムズする、虫に刺されたわけでもないのに足に痒みを感じて掻きむしりたくなる（掻きむしってしまう）、足をじっとさせていると無性に落ち着かなくなって足を動かしたくなる、こういった症状です。

足をじっとしていると起きる不快感は足を動かすと治まりますが、またじっとすると再発する・・・この繰り返しで、これが就寝時の場合は寝付きが悪くなり不眠になるケースも多いです。

こうした症状を総称して「レストレスレッグス症候群」と呼び、以前は「むずむず脚症候群」とも呼ばれていました。「レストレス（restless)」とは「落ち着きのない」とか「絶え間なく動く」といった意味の言葉なので、その言葉通りの症状と言えるでしょう。

レストレスレッグス症候群は特に中年以降から増え始め、70代をピークにそこまでは右肩上がりで増えていきます。男女比は、女性が男性の1.5倍程度で女性の方に多いことが分かっていますが、原因は一つに確定されていません。
現在のところは、遺伝、脳の神経伝達物質であるドーパミンの機能障害、鉄欠乏性貧血の人に多いとされています。

鉄欠乏症貧血が原因の一つとされる理由は、鉄分が脳内でのドーパミン生成に必要な成分だから。
貧血になると脳内のドーパミンが不足して機能不全になると考えられています。また、病気との関連性では腎不全による透析患者さんにも多いことが分かっています。

症状があまりにも酷くなり、不眠など日常生活に影響が出る場合は医療機関での薬物療法を受ける必要がありますが、軽度の場合はまずは鉄分補給など発症原因を減らす努力をしてみましょう。